By KOBEホワイトニング Posted 2023-03-03
なぜ定期的に歯科検診が必要なの?
歯科医院に行って、やっと治療が終わったと思ったら毎回勧められる定期検診。
本当に必要なのか、営業目的ではないのかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
そう思っても歯医者さんではなかなか聞けないもの。
実際のところ、どうなのでしょうか。
ここでは、歯科検診の必要な理由についてお話ししていきます。
■歯科定期検診が必要な理由
虫歯を見つけた時やしみる症状・痛みが出た時になって初めて、歯科医院を受診するという方は少なくないでしょう。あまり楽しいイメージのある場所ではありませんので、進んで行きたいとは思わないかもしれません。しかし、本来は何も気になることがなくても通う必要があります。
それはなぜでしょうか。
①セルフケアでお口の汚れは落としきれない
お口の中の汚れを100%として、セルフケアで落とせるのは全体の80%ほど、と言われています。
では残りの20%はどうしたら良いのでしょうか。
それは、歯科医院でプロの手を借り落としてもらうことで初めて落とせるようになります。
ですから定期的に歯科医院に通って、それらを落としてもらうことが必要なのです。
・歯ブラシで落とせる汚れはたった60%
みなさん毎日歯磨きをしていると思いますが、何となく磨いておしまいにしていませんか?
歯磨きの主な目的は「歯垢を落とすこと」ですが、それを意識して磨いているでしょうか。
仮に意識して磨いていたとしても、歯ブラシだけで落とせるのは全体の汚れを100%とした時にそのうちの60%程度と言われています。さらに歯の間の歯垢を落とす補助的な清掃用具、デンタルフロスや歯間ブラシを使用することで、合わせて80%まで落とすことができます。
自分で念入りにお口のケアをしても、80%ほどしか磨ききれていないということなのです。
②虫歯も歯周病も初期に自覚症状がない
虫歯は、虫歯菌が出す酸により歯が溶かされて穴が空き進行していく病気ですが、小さいうちはしみたり痛みが出たりすることはありません。症状が出て気がつく時には、ある程度進行し大きくなっている場合がほとんどです。
同じく歯周病も、初期には気がつかずに、中等度くらいまで進んでからやっと自覚することの多い病気です。歯周病は進行してしまうと元には戻せない病気ですので、なる前に防ぐことが非常に大切になります。もしなってしまった場合でも、早めの対策ができるよう定期的にチェックしてもらっておきましょう。
■定期検診では何をするの?
定期検診で行うことは、一般的に次のような内容です。
・歯周病の検査
歯茎と歯の間にある隙間の深さを測ります。健康な状態ですと約1?3mmですが、歯周病になると4mm、5mmとその進行に伴い深くなっていきます。外から見ただけでは変化がなくわかりにくいこともあるため、定期的に歯周病の検査でチェックしてもらうと安心です。
・虫歯のチェック
新たな虫歯ができていないか、また既に治療しているところが再び虫歯になっていないかなどをチェックします。もし虫歯になりかけているところがあれば、早期の発見し対策をすることで虫歯になるのを防げる場合もあります。初期の虫歯は自覚症状がありませんので、プロに見てもらうことは大事です。
・噛み合わせや問題の起きているところがないかチェック
お口に起きる問題は、虫歯や歯周病だけではありません。噛み合わせや根の状況、粘膜や舌などお口全体の状態を確認します。何か問題がある場合は、早めに何らかの対処をするか、経過観察で良いかを判断します。
・歯石除去
歯石や取り残した歯垢(プラーク)を専用の機械を用いて除去します。
・ステイン除去
コーヒーやタバコのヤニなど、歯についた着色を落とします。
・PMTC(Professional Mechanical Teeth Cleaning)
専門の機械とペーストを用いて、歯についた着色や歯垢などの汚れを取り除く処置です。施術後は歯がツルツルになり、汚れの付きにくい状態になります。
・歯磨き指導
たかが歯磨き、と思われるかもしれませんが、意外と大事なのが毎日の歯磨きです。
歯垢などの汚れは毎日付きます。しかし歯科医院での定期検診や歯石除去はたまに行うものです。
毎日セルフケアができていないと、たまに歯科医院に通っても虫歯や歯周病などの病気になってしまう可能性が高くなります。正しい歯の磨き方を身につけましょう。
・フッ素塗布
虫歯予防のためにフッ化物(フッ素)を塗布します。これには歯の再石灰化を助けたり、歯を強くしたりする効果があるためです。塗布した後は30分?60分ほどうがいや飲食はせず、お口の中にフッ素が留まった状態にする必要があります。うがいなどでフッ素がすぐに流れてしまうと、効果が得られなくなるため注意してください。
・レントゲン撮影、口腔内写真撮影
歯科医院によっては、毎回ではありませんが、さらにレントゲン写真や口腔内写真と呼ばれるお口の写真を撮る場合もあります。外から見えない歯の中の状態や顎の骨の状態などを知ることが出来ます。
■定期検診に通う間隔はどのくらいが良い?
定期検診の間隔は、一人ひとり異なります。なぜなら、お口の状況はみんな違うからです。
歯周病の人や虫歯になりかけているところがある、今すぐ治療は必要ないけれど経過を観察する必要があるなどの場合は、1?3ヶ月など早めの通院を進められることが多いでしょう。
特に問題がなく、お口の状況が良好な場合も6ヶ月に一度は定期検診でみてもらってください。
いずれにしろ、お口の状況を良くわかってくれているかかりつけの歯科医院が提案してくれる時期に見てもらうと良いです。
■まとめ
歯科医院で定期検診が勧められる理由をおわかりいただけたでしょうか。
仕事や育児、お出かけや趣味の時間など、みなさんお忙しくしていらっしゃると思います。
しかし、そうした時間に集中したり楽しんだりできるのも、お口が健康だからだと思いませんか。もし歯が痛かったら、何かを楽しんでいる場合ではありませんし、もし歯がなかったら、美味しい食事を楽しいとも思えなくなってしまうでしょう。
歯が大切だということはわかっているけれど、何もないとつい後回しになってしまう。そんな声もたくさん耳にします。そのお気持ちもわかりますが、自分のお口や健康を守れるのは自分だけ。
定期検診に通うことが当たり前になったら、きっと通うのに負担は感じなくなるはずです。何か大きな問題が起きる前に、お口の問題も早く見つけて早く対処する。そうすることが、あなたにとって精神的にも身体的にも、経済的にも良い選択になると思いませんか。
ぜひ、ご自身のために歯科医院での定期検診へ通ってあげてください。