意外と知らない?新米ママさん必見!赤ちゃんのお口事情

By KOBEホワイトニング Posted 2023-02-17

ママが知っておきたい【離乳と歯の関係】

 

皆さんの中で、「母乳育児は、赤ちゃんがむし歯にならない」「母乳やミルクでもむし歯はできる」と一度は、耳にしたことがあるでしょう。

インターネットで、簡単に調べ物ができる現代社会。

なにが正しいのか、情報が錯綜していて、悩んでしまう方は少なくないはずです。

私自身も、たくさんの情報から、少し失敗した経験があります。

しかし、正しい知識を身につけ、日々の小さなケアで健康な歯を保てます。

赤ちゃんの歯の健康を守るために、親は、どんなことに気を付ければよいのでしょうか。

 

1,母乳やミルクでむし歯になるって本当?

母乳やミルクは、赤ちゃんの成長にとって、欠かせない存在。

離乳食が始まる前の赤ちゃんは、母乳やミルクから栄養をとって、大きくなっていきます。

また、この時期は、授乳でお母さんの匂いを覚える、とっても大切な時期でもあります。

親子の大切なコミュニケーションの一つです。

大切なつながりを持つ、授乳ですが、正しい知識がないと、子どもがむし歯の危険にさらされてしまいます。

そもそも、母乳やミルクには、むし歯の原因になる物質があるのでしょうか。

 

1-1母乳やミルクの成分とは

母乳やミルクは、成分に「乳糖」と呼ばれる糖が含まれています。

現在の日本の粉ミルクは、母乳に近づけるように、日々研究が行われ、成分は母乳に限りなく近いと言われています。

母乳とミルクでは、乳糖の含有量も大差がなく、むし歯の発生リスクも差は少ないです。

しかも母乳には、抗菌物質である、ラクトフェリンが含まれ、むし歯予防に役立ちます。

粉ミルクも同様に、ラクトフェリン配合のものが多く、母乳やミルクそのものでは、むし歯発生リスクが低いと考えられます。

では、なぜむし歯が発生するのか、砂糖とむし歯菌がそろってリスクが高くなるのです。

 

1-2離乳食を始めたら

むし歯が発生する環境とは、いったいどんな状況なのでしょうか。

それは、歯が生え始め、離乳食が始まる時期が、ポイントです。

離乳食が始まると、食事から糖分の摂取が増えてきます。

それに伴い、むし歯の原因菌、ミュータンス菌は酸を作り出して、歯にくっついて、むし歯になりやすい状況を作り出します。

歯が生えていても、お口に入るものが、母乳やミルクのみならば、むし歯のリスクは低くなります。

母乳やミルク、むし歯の原因菌、糖分の3大要素がそろうと、むし歯になりやすいと言えるでしょう。

いかに、原因物質を歯に付着させない、とどまらせないことが重要です。

 

2,むし歯を作らないコツ

歯に付着させない、長い時間とどまらせない、一番の方法は、歯をきれいにしておくこと。

離乳食を食べた後、授乳後は、きちんと歯を磨いてあげましょう。

歯みがきが難しい場合は、濡れたガーゼで、歯を拭いてあげるだけで格段に違います。

 

2-1高リスクなのは、寝る前と夜間授乳

夜寝ているときは、お口の中のむし歯菌が活発になります。

これは、睡眠中に唾液の分泌量が減るためです。

唾液には、自浄作用といって、お口の中の汚れを洗い流してくれる働きがあります。

寝る前に、汚れがついているままだと、就寝中にどんどん、むし歯ができやすい環境になります。

就寝前に、歯ブラシでお口の汚れを取り除いておく、うがいや水を飲むのも効果的です。

離乳食がしっかりと食べられて、栄養が取れるようになってきたら、夜間授乳を少しずつ減らすことをおすすめします。

その際、お子さんの様子を見ながら、無理に進めないようにしましょう。

 

2-2意外と知らない、哺乳瓶リスク

乳歯の生え始めから2歳ごろまでの、むし歯の大半が「哺乳瓶むし歯」であると言われています。

しかし、哺乳瓶で、糖分のはいった飲み物を飲ませると、むし歯になるとは、ほとんど周知されていません。

哺乳瓶で、ジュースやスポーツドリンクを飲ませた経験はあるでしょうか。

泣き止まない赤ちゃんを落ち着かせるためや、熱がでているとき、理由はさまざまでしょう。

コップやストローより、哺乳瓶のほうが、飲み物の中の糖分が、長時間とどまります。

歯にとどまる時間が長いほど、むし歯菌とくっつき、酸をだして、むし歯になりやすい環境にしてしまいます。

一度、母乳やミルクより甘いものを覚えると、癖になりやすく、哺乳瓶離れが難しくなります。

哺乳瓶の回数を減らし、コップ飲みが効果的です。

1歳を目安に、お子さんの状態をみながら、徐々に離していくとよいでしょう。

一番大切なのは、食べた後、飲んだ後は、必ず歯みがきする習慣。

歯磨きができない状況のときは、ガーゼで拭く、うがいをさせるようにしましょう。

または、水やお茶を飲ませるのもおすすめです。

 

2-3 1歳以降は要注意

1歳になると、お口の中の環境ががらりと変わります。

歯がしっかりと生えそろい、たくさんの種類の食べ物を食べられるようになり、味覚がしっかりする時期。

だんだん、授乳が必要でなくなる子や、まだ授乳で安心感、スキンシップをとりたい子、さまざまです。

この時期に、授乳をしている子は、しっかりとケアをしてあげないと、むし歯のリスクを上げてしまいます。

歯が生えそろってからも授乳を続ける場合は、以下のことを実践してみましょう。

・おやつの時間や食事の時間をきちんと決める

・だらだらと飲まない

・歯ブラシやデンタルフロスを上手に活用する

 

3,歯のために考える、離乳の時期とは

一般的に、1歳から1歳半ごろまでを目安に、離乳とされています。

歯科目線からも、1歳半までに離乳しているのがベストです。

十分に歯が生えそってきて、だいたいのお子さんは、母乳やミルクからではなく、食事から栄養を取れるようになってくるためです。

1歳を過ぎても、栄養や発育の観点から、授乳が必要な子はたくさんいるのも、事実。

また、このころの授乳は、スキンシップや寝かしつけの単なる習慣になっている場合もあります。

母乳やミルクは、子供に安らぎを与え、親子のコミュニケーションを深める意味があり、離乳が難しい場合は、無理にやめなくてもよいでしょう。

授乳していても、正しい知識を身につけ、しっかりとむし歯予防の対策をすれば、子供の歯を守れますよ。

日々の生活の中で、むし歯になりにくい環境をつくる努力を怠らないことです。

 

4,まとめ

子供のむし歯は、親の責任と言われるほど、親である私たちにかかっています。

むし歯になりにくい環境作りには、正しい知識を知り、実践することです。

小さなことから、大切な子供たちの歯を守っていけます。

乳歯のうちからケアすると、未来の永久歯を守ることにつながります。

離乳は、1歳半までが一番のタイミング。

しかし、授乳は、親子のスキンシップがはかれる大切な、かけがえのない時間です。

子供の成長を見守りながら、負担にならない程度に、離乳とむし歯予防を考えていきましょう。

 

 

 

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