By KOBEホワイトニング Posted 2022-05-27
今日は歯周病をテーマにお話していきたいと思います。
近年、歯周病はとても注目されていて、歯周病予防の歯磨き粉のコマーシャルや、
健康雑誌に記載されることもしばしばあります。
そんな歯周病ですが、なぜここまで注目されるようになったのでしょうか。
今日は歯周病について学んでいきましょう。
【歯周病とは】
歯周病は、細菌の感染により引き起こされ、正常な位置にある歯茎が下がる、やせる、炎症を起こす、
ひどく進行すると、歯を支える骨までもが溶けてしまう病気です。
また、進行することで歯がぐらつき、抜けてしまうことがあります。
基本、感染が起こる原因は、しっかり歯を磨けていないことが原因であります。
歯を不清潔にしておくと、汚れがたまり、多くの細菌が残ってしまい、
そこから歯茎の状態が悪くなることで歯周病を引き起こします。
また、恐ろしいことに、30歳以上の成人の80%以上が歯周病になっているといわれています。
歯周病患者がこんなにも多いことで、歯周病は注目され話題に上がることが多いといえます。
しかし、注目されている原因はこれだけじゃありません。
【歯周病が全身の疾患と関わっている】
歯周病は、歯以外の全身疾患に関わっています。
なぜ、歯周病が全身疾患と関わっているかというと、歯周病に関わる菌が歯茎の血管から入り、
全身にまわることであらゆる全身疾患を引き起こします。
主に、糖尿病を悪化させること、早産や低体重児出産、狭心症、心筋梗塞、
脳梗塞、動脈硬化を引き起こすといわれています。
特に、糖尿病と歯周病の関係が今注目されています。
糖尿病と歯周病の関係についてお話していきます。
・歯周病と糖尿病の関係性
皆さんは、歯周病と糖尿病が関係していることはご存じでしょうか。
糖尿病の患者様は、平成28年国民健康・栄養調査によると、1000万人糖尿病予備軍とされる患者様は
6人に1人とされています。
糖尿病に罹患している患者様は、歯周病になりやすいといわれています。
その理由は、糖尿病になることで細菌に対する抵抗力が低下してしまい、健常な患者様と比べると、
細菌感染を起こしやすくなります。
歯周病が糖尿病に直接影響する理由の1つとして、歯周病菌が血液を通して全身に広がり、
そのような状態がインスリンの働きを低下させ、血糖値を上げています。
糖尿病の患者様は、健常な患者様に比べ、2倍以上も歯周病にかかりやすくなるといわれています。
ですが、歯周病を治療することで、糖尿病を引き起こす問題となっている血糖コントロールが改善され、
歯周病も糖尿病も改善されたという事実があります。
患者様自身で、歯周病になっているかチェックすることができます。
・歯茎が常に腫れている
・歯磨き時に歯茎から出血する
・口臭を誰かに指摘された、または自分自身で口臭を感じることがある
・最近歯が伸びてきた感じがする
・起床時に口のねばつきを感じることがある
このような状態が当てはまる患者様は歯周病に罹患している可能性があります。
まずは、歯科医院で相談してください。
歯磨きを丁寧に行う、歯磨き粉を変えてみる、等で症状が治まる場合がありますが、
治まらない場合は、歯科医院での定期的なクリーニングを受けることで、歯の汚れを落とし、
歯茎を健康な状態へ戻していきます。
それでも症状が治まらない場合は、歯周外科治療といった、歯に対する手術を行う場合もあります。
歯茎を切開する、病的な状態の歯茎を除去するような手術を行うため、患者様の負担が大きくなります。
【歯周病を予防・改善するためには】
歯周病を予防するためには、日々の患者様自身の自宅でのケアが大切になります。
毎日1分間しか歯磨きを行わない方が、3分~5分、丁寧に鏡を見ながら行うことで、お口の中の状態は大きく変わります。
歯磨き時の歯ブラシの動かし方、歯磨き圧もとても重要です。
歯ブラシは単に歯に当てて動かすだけでは、歯周病は予防・改善できません。
歯茎に優しくあてながら、歯ブラシの毛先で歯と歯茎の境に入った汚れを掻き出すようなイメージで動かすと、
綺麗に汚れを落とすことができます。
はじめは鏡を見ながら実践してみてください。
また、歯磨き時は、歯ブラシに対して加える力にも注意です。
強すぎると、歯茎が傷つき、血が出てしまい、かえって歯周病を進行・悪化させます。
実際、歯磨き時の力が強い患者様は多く、すぐに使用している歯ブラシの毛先が広がる、
歯磨き時に歯茎がひりひりする、歯茎から血が出ると来院時に話されることが多いです。
実際歯磨き時に歯ブラシにかける力は、皆さんが普段かけている力より弱く、力をかけるのではなく、
歯ブラシの毛先を細かく、小刻みに当てることが大事です。
また、フロスや歯間ブラシ、舌ブラシを使用していただくことで口臭は大きく改善されます。
フロスはできるだけ毎日行っていただいた方が、歯茎の腫れは改善され、
だんだん元の歯茎のように引き締まっていきます。
まとめ
今回は歯周病がなぜ注目されているのかをテーマにお話をしていきました。
歯周病に罹患している人は成人の80%以上もいることに驚いた方もいるかもしれません。
自分の歯は健康だと思い込んでいても、実は知らないうちに歯茎が腫れていて、
お口の中で歯周病菌がうようよと活動を始めている可能性もあります。
また、歯周病菌はとても厄介で、体に関わる様々な疾患を引き起こす原因となることもわかりました。
先程お話しましたが、歯周病菌がわたしたちの血液を通って体のあらゆる場所に行き渡り、
病気を引き起こすなんて、とても怖いですよね。
とくに、糖尿病に罹っている患者様は、歯周病になりやすく、感染に対してリスクがあるため、
注意しなくてはならないことがわかりました。
もちろん、糖尿病の患者様だけでなく、全ての方が、歯周病にならないように、注意しなければいけません。
そのためには、日々のケアが重要です。
いつもよりも丁寧に、長い時間、歯を磨く日を設けていただくことで、
いつもは気が付かないような汚れが落とせるかもしれません。
また、フロスやタフトブラシ、舌ブラシを使用することで、
歯と歯の間に詰まった歯ブラシでは落とすことができない汚れを、落とすことができ、
また舌ブラシを使用することで、舌の汚れを落とし、口臭を予防することができます。
少し、歯に対する意識を変えてみるだけで、お口の環境が大きく変わっていきます。
また、歯を白くするだけと思われがちなセルフホワイトニングですが
抗菌・殺菌効果もあるので、歯周病の抑制にもつながります。
ホワイトニングもできて歯周病の抑制もできるなんて一石二鳥ですよね!
皆さん、自身でのケアを怠らないようにしましょう!