By KOBEホワイトニング Posted 2021-12-03
歯のレントゲンについて
皆さま歯科医院で、一度はレントゲンを撮影された経験はありますよね?
しかし撮影されても実際見方が分からなかったり、説明さえしてもらえなかったりした事ありませんか?
そんな方に必見です!
今回は、レントゲンの見方や見ておきたいポイントをご説明します。
まず、レントゲン写真は大きく分けて4つの種類に分けられます。
パノラマとデンタル、CT、セファロです。
一般歯科で撮影されるのは、パノラマとデンタルという種類のレントゲンが主流です。
CTやセファロに関しては、矯正治療や親知らずの抜歯、インプラントのオペの際に撮影します。
3Dで撮影できるのでとても詳しい情報が得られるでしょう。
【パノラマとデンタルについて】
パノラマは1枚の撮影で顎全体まで写る2Dのレントゲン写真で、様々な状態を把握することができます。
初診時に撮影する事で、主訴以外に悪い所がないかなど全体をチェックできます。
デンタルは小さな部分的なレントゲンです。
痛い歯を診断するときや、治療後の確認で撮影することが多いでしょう。
あとは、パノラマ写真ではっきり分かりづらい所を詳しく確認する時にもデンタルを使用します。
大体1枚の撮影で、歯の大きさにもよりますが約3~4本の歯が写る小さなレントゲン写真です。
【レントゲン写真の見方】
レントゲン写真は、左右が逆になっています。
例えば右上の奥歯を撮影し出来上がったレントゲン写真を確認すると左右が逆さになっているので、
向かい合った自分の歯と思ってみると分かりやすいと思います。
(レントゲン上、右に写る歯は自分の左の歯というような見方です。)
そしてレントゲン写真の特徴は、白く写るところは硬いものや密度の高いところです。
逆に黒く写るところは、柔らかい物や密度の低いところです。
被せ物や詰め物が入っている所は、密度の高い素材で造られているので、
レントゲン上ではその部分が真っ白に写るでしょう。
【レントゲン写真で分かること】
・根管治療のお薬の確認
神経を取ってしまった歯は、根っこの中を密閉するお薬が入っています。
そのお薬は密度の高いお薬なので真っ白に写ります。
ここでポイントなのが、根っこの先までしっかりお薬が入っているのか?という所です。
根っこの途中で白いお薬が止まっていたりする場合は、しっかり根の先までお薬が入っていないという判断がつきます。
しっかりお薬を入れる事が出来れば、根の先まで真っ白に写っています。
根の治療後に「お薬がしっかり入りましたよ~」とレントゲン写真を見せてくださる医院さんは安心ですよね。
ただ根っこの中が複雑になっていたり、これ以上器具自体が入らないという場合もあります。
どちらにしても説明があるかないかで、安心度は違いますよね。
・2次虫歯のチェック
神経の処置を受けたことがない歯は、神経の部分が黒く写ります。
神経は血液なので柔らかい物とみなし黒く写ります。
他には、虫歯も歯が解け柔らかくなっているので黒く写ります。
2次虫歯と言って、詰め物の下に再度虫歯を作ってしまう場合もあります。
この場合は目視だけで確認するのは難しく、レントゲンの本領を発揮する所です。
詰め物が真っ白く写り、その下が不自然に黒くなっている場合は虫歯と診断がつきます。
さらに、根の先に黒い袋が見えることがあります。
この場合は、根元の先に膿を持っているので治療が必要になる可能性が高いでしょう。
・親知らずの確認
親知らずの生え方も確認することができます。
まず、親知らずがあるのかないのか?何本あるのか?
生え方は正常なのか?抜歯は専門医師に抜いてもらうべきか?なども分かります。
まず親知らずの見方はパノラマ写真で確認します。
大臼歯と言われる大きな奥歯が3本ある方は3本目が親知らずです。
親知らずの本数は様々で、もともと親知らずがない方もいらっしゃいますし、3本生えていて1本ない方、
2本生えていて2本ない方など様々です。
上下左右全て生えている方で、全部で親知らずは4本です。
親知らずが正常に生えていれば抜歯する必要は特にありませんが、
生える角度や生え方によって虫歯のリスクになったり、
親知らずが原因の智歯周囲炎になったりする方場合は抜歯適応になります。
抜歯の難易度によって一般歯科で抜ける場合と口腔外科を紹介される場合があります。
判断基準とされるのが下顎の場合は「下歯槽神経」です。
下歯槽神経とは、下顎にある大きな神経が通っている管です。
そこの神経はパノラマ写真で確認することが出来ますが、その神経と親知らずの位置関係が非常に近かったり
ぶつかっていたりする場合などは、専門の先生に抜いてもらうのが多いと思います。
下歯槽神経から距離のある親知らずは、基本的には一般歯科で抜く事は可能です。
・歯周病チェック
レントゲン写真では骨の状態も確認できます。
歯槽骨といって歯を支える大切な骨です。
健康な歯であれば、レントゲン上ではしっかり白く写りますが歯槽骨の少ない所は黒っぽく写ります。
骨が波打っているように見えたり、歯槽骨自体の高さがなかったりする場合は歯周病と考えていいでしょう。
歯の根っこが十分に歯槽骨内に埋まっていない場合や、一部だけ歯槽骨が溶けていたりすれば
歯周病の専門的な治療を行います。
場合によっては、人工骨を入れたりするオペを必要とすることもあります。
人工骨を充填した場合、数か月後に術前術後でデンタル写真で比較すると
骨がしっかりできているのも確認することができます。
・歯石のチェック
一見綺麗そうな口腔内でも、レントゲン写真を撮ると薔薇のトゲのように歯の周りに歯石が確認できる場合もあります。
歯肉縁下歯石といって、歯肉より下の歯石です。
逆に歯肉より上の歯石だった場合は目視で確認できますが、縁下歯石の場合は
専用の器具で触診してチェックをしたりします。
しかし全部の歯の周り全周を1本ずつ検査するわけですから、かなりの時間を要します。
レントゲンを撮影することで、あらかじめそこに歯石があると判断がつくので時間短縮になります。
このようにレントゲン写真1枚で様々な判断がつきます。
歯科医院に行ったら、まず話を聞くよりも先にレントゲン写真を撮られるという患者さんの不満もあるようですが、
しっかりと見えないところを診断するためにもレントゲンは大事な判断基準になるのです。
もちろん患者さんのお話の情報も大事な判断材料になりますので
しっかりと症状を歯科医師または歯科衛生士にお伝えください。
【ホワイトニング前にレントゲン撮影は必要?】
歯科医院のホワイトニングの場合は、お薬の濃度が高く歯に浸透させて白くしているので
仮に虫歯があった場合痛みがでる可能性が高いので事前にレントゲンでチェックして虫歯があれば
治療が終了してからホワイトニングという流れになります。
逆にセルフホワイトニングの場合は痛みが出ない溶液を使用しているので、
虫歯があったとしてもホワイトニング施術が可能です。
ですので、セルフホワイトニングの施術前にレントゲンを撮る必要はありません。
美容室に行く感覚で気軽に始められるのがセルフホワイトニングの良さですね。